株式投資では売買のルールを決める事が重要です。それはルールを決めていないと、いざという時に資産が足りなくなってしまったり、期待値がマイナスな行動をとってしまうからです。そこで売買のルールを守る事の重要性と、その決め方を解説していきます。
期待値のプラスなルールを作る
ルール作りをする際のポイントは、期待値がプラスになるルールを作る事です。株価の推移というのは完全に予想できる人はいません。最初は負け続ける事もありますが、期待値がプラスな行為を繰り返していれば、やがて損益は収束していき、安定してプラスの利益を得る事が出来るようになります。
人の欲というものは、時に判断を鈍らせてしまいます。そこでルールを予め作っていれば、以前も儲かったから、次はもっと掛けても大丈夫だという誤った判断を防止する事ができるのです。
株式投資の大原則
株式投資は分散投資が大原則です。分散投資にも銘柄や商品の分散と、時間の分散、資産の分散の3つに分ける事ができます。
一つの会社の株式を購入すると、その会社の株価が暴落すれば大きな損失を出してしまいますし、逆に株価が上がれば大きな利益を得る事ができます。この行為は投資ではなく、ゼロサムゲームである投機に近い行為です。
株式会社は企業活動により利益を生み出している為、期待値はプラスな投資です。そこで銘柄や株式以外の運用商品とに分散する事で、一つの企業の業績が悪くなっても他で補える様にしましょう。
銘柄や商品の分散以外にも時間の分散が必要です。株式市場全体で悪影響を受け、株価が同時に下がってしまう事もあるからです。リーマン・ショックがその代表例で、殆どの株式が暴落してしまいました。
そこで時間の分散をする事で、株価が同時に下がってしまっても、元の株価により早く戻す事ができます。それはドルコスト平均法の効果が得られるからです。
銘柄や商品の分散と時間の分散の他にも、資産の分散も重要になります。資産の分散とは、すぐに使うお金と、決まった時期に必要になるお金と、使い道の決まっていないお金に分けて投資する事を言います。
決まった時期に必要なお金は、債券などの満期の決まっている商品に投資する事が適しています。決まった時期に必要になるお金を株式に投資してしまっては、その時に株価がどうなっているか分からない為、売り時でなくても手放さなくてはならなくなってしまうからです。
損切りのルールを作る
投資というものはどうして損失は出したくないものです。そこで下がってしまった株式をいつまでも売れず塩漬け状態にしてしまう人が多くいます。いつまでも売れずに放置されている資金で、より値上がりする可能性の高い株式を買ったり、配当の良い株式に買い直した方が期待値はプラスな事がよくあります。それは業績が悪いから株価が下がってしまい、配当も悪くなる事があるからです。
塩漬けにしている銘柄があれば、その株式を一度売った後に、すぐに再び買うかを考えましょう。買うべきでない場合は売却した方が得策です。この行為は売買手数料が0円なら塩漬け状態と同じ事をしていると言えるからです。
損切りのルールが必要な理由はもう一つあります。プロは○%値下がりしたら売約しなければならないといったルールがある場合が多いです。たとえ売らない方が得策である場合でもです。その為、売りが売りを呼び、株価が暴落してしまう場合があります。
そこで、売却をためらい、大きな損失を出さない為にも、自身でも5%や10%下がったら売却するといったルールを作っておく事をオススメします。このルールを作っておけば、逆指値注文により、予めいくらまで株価が下がったら売却するという注文が出来るため、常に株価を注視していなくても、自動的に株式を売却する事ができます。
まとめ
いくらの資産があり、いくつの銘柄に分散ができ、どの時期までに、いくら増やしたいのか、という事は人それぞれ違います。目標の時期と金額を定めて、急激に増やそうとは考えず、安定的に目標を達成できるルール作りを行いましょう。