ビジネス

信用取引

制度信用取引と一般信用取引の2つの違いとは?

信用取引には、「制度信用取引」と「一般信用取引」とがあります。元々は制度信用取引がありました。あとになって一般信用取引が生まれました。

 

信用取引をしようと思っている人は、まずこのどちらで取引するかを見極めなければなりません。

 

どちらで取引をするかで全く変わってきます。

 

あなたが信用取引に興味がある、信用取引をやってみたいとお考えなら、この違いをきちんと理解しておくことが何よりも大事なのです。

 

信用取引のデメリットを『実は危険!?レバレッジが効く信用取引のデメリット』で書きました。信用取引での売りのリスクのひとつに逆日歩というものがありますが、一般信用取引ではそもそも売りから入ることが出来ません。

 

「売ることが出来ない」ということを「売りたいのに売れない」としてデメリットと見るか「売らなくて済む」としてメリットと見るかは人それぞれですが、その判断は漠然とではなくきちんと理解した上でのものであって欲しいものです。

 

この制度信用取引と一般信用取引との違いを把握することがその理解への近道となります。

 

この記事では、制度信用取引と一般信用取引の違いを解説していきたいと思います。

 

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まずは表にしてみましょう

違いが一目で分かるように、最初にそれぞれの取引についていくつかの視点で比較した表を掲載します。

 

 

一般信用取引

制度信用取引

対象銘柄

各証券会社が選定した銘柄

各証券取引所が選定した銘柄:

制度信用銘柄

貸借銘柄

返済期限

証券会社による

6か月

信用買い

制度信用銘柄

貸借銘柄

信用売り

×

(一部の証券会社で可能)

制度信用銘柄

×

貸借銘柄

逆日歩

発生しない

発生する

IPO銘柄

上場初日から取引可

制度信用銘柄として選定された後

貸借取引利用

×

制度信用銘柄

×

貸借銘柄

取引

一般信用取引を扱っている証券会社

どこの証券会社でも可能

 

一般信用取引

証券会社が選定した銘柄に対して取引を行います。空売りは一部の証券会社では可能となっていますが原則出来ません。

 

逆日歩については『信用取引の金利・貸株料・逆日歩の計算方法』で詳説していますが発生しません。逆日歩は信用取引で売りから入ることによって生じるものだからです。

 

リスクが低い!?話題の新規公開株(IPO)ってなに?
新規公開株(IPO)の買い方!申し込みから購入までの流れ
知らないと損!新規公開株(IPO)の当選確率を上げるコツ
で解説しているIPOについては上場初日から取引が出来ます。

 

超初心者でも分かる!貸借取引とは何か?』で解説している貸借取引には使われません。賃借取引は制度信用取引での株式に対して行われます。

 

どの銘柄を一般信用取引として売買出来るようにするかは各証券会社が決めることなので取引はそれぞれの証券会社で行います。

 

一般信用取引とは、投資家と証券会社の間で結ぶ契約です。証券会社との間で結ぶ契約ですからそのルールは証券会社が策定し、投資家はそれに合意する形で取引を行います。

 

このルールは取扱銘柄、返済期限、金利も当然入っています。

 

証券会社が自由に決められるので、一般信用取引で空売りを可能としているところでは「返済期限は原則無期限」としているところもあり、これを「無期限信用取引」と呼んでいたりします。

 

投資家は証券会社から借りた資金だけでなく、その金利も返済しなければなりません。ルールは証券会社側で自由に決められますから、返済期限だけでなく金利も自由に設定出来ます。実際は制度信用取引よりも1%くらい高い金利となっています。

 

一般信用取引そのものを取り扱っていない証券会社もあります。取り扱っている証券会社でも、(ルールは証券会社が自由に決めることが出来るので)一般信用取引においてはきちんと確認をとることを心掛けるようにしましょう。

 

制度信用取引

制度信用取引とは、証券取引所が公表している制度信用銘柄選定基準を満たした銘柄を対象として行われる信用取引です。

 

この基準を満たした銘柄には「制度信用銘柄」・「貸借銘柄」があり、貸借銘柄は買いで入ることも売りで入ることも出来ますが、制度信用銘柄については買いで入ることしか出来ません。

 

逆日歩については『信用取引の金利・貸株料・逆日歩の計算方法』で詳説していますが発生します。

 

リスクが低い!?話題の新規公開株(IPO)ってなに?
新規公開株(IPO)の買い方!申し込みから購入までの流れ
知らないと損!新規公開株(IPO)の当選確率を上げるコツ
で解説しているIPOについては制度信用銘柄として採用されてから取引が出来ます。

 

超初心者でも分かる!貸借取引とは何か?』で解説している貸借取引で使われます。賃借取引は制度信用取引での銘柄に対して行われます。

 

返済期限は6ヶ月以内と決められていて、金利も証券取引所ごとに決められています。つまり制度信用取引においては「どこの証券会社を利用しても、返済期限と金利は同じ」ことになります。

 

銘柄の選定基準が厳しい分、証券取引所のお墨付きです。信頼性がある分、貸出金利は一般信用取引と比べて低めです。

 

選定基準が厳しい分、「一般信用取引では取引出来るのに制度信用取引では取引出来ない」という銘柄もあります。

 

まとめ

この記事で出てきた単語は他の記事で掘り下げられています。

 

例えば信用取引はお金か株式を貸すので貸すことのコストを投資家が支払わなければなりません。買いで入ってまだ決済していない株数、売りで入ってまだ決済していない株数をそれぞれ買残・売残と言いますが、それを理解することによって今度は「貸す株式がなくなったらどうするのか?」という問題を考えることが出来るし、その時に証券金融会社という存在を知ることで貸借取引を知ることが出来ます。

 

また貸借取引を理解することで「証券金融会社でさえ証券会社に貸し付ける株式が不足したらどうするのか?」という問題を考えることが出来ます。「そういう場合、証券金融会社は機関投資家から借りる」ということを知ることで逆日歩について知ることが出来るのです。

 

このようなことは

超初心者でも分かる!貸借取引とは何か?
ヒントが詰まっている!信用買い残・売り残、信用倍率の見方
信用取引の金利・貸株料・逆日歩の計算方法

で解説していますが、このような複雑な仕組みを理解してはじめて信用取引で売買をすることが出来るようになります。

 

また、その理解の全ての原点が「制度信用取引と一般信用取引」なのです。色々な概念が「前提と帰結」の関係になっている以上、この「制度信用取引と一般信用取引」を知ることが遠回りに見えて一番近道なのです。

 

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