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NISA(ニーサ)

NISA非課税期間を延長するロールオーバーとは?デメリットも

NISAを知ろうとネットで検索すると、必ず「ロールオーバー」という言葉が出て来ます。

 

ロールオーバーって何でしょう?誰がやっても旨味がないならここまで取り上げられません。でも同時に「誰がやっても得をする」わけでもないからこそ取り上げられているのも事実です。ではそういう時の「ロールオーバーのデメリット」って何でしょう?

 

この記事ではロールオーバーの説明からはじめて、それがどう有利で、どのようなデメリットがあるかについて書いていきます。

 

尚、非課税枠の上限は2016年からは120万円となります。この記事は2015年12月に書いているものですので100万円としていますが、2016年以降は120万円、更に変更があった場合はその金額に変えて読んで下さいね。

 

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ロールオーバーとは?

NISAは毎年100万円の非課税枠が追加されていきます。ある年、例えば2015年にこの枠で株式銘柄を購入したとします。

 

この時、この銘柄の売却益が非課税となるのは5であって2020年を超えると課税口座に移管するか売却するしかありません。課税口座に移管すれば当然課税されることになります。含み益がある状態ならそこで売却しても構いませんが含み損だった場合はどうでしょう?

 

この時、「更にもう5年非課税期間を延長する」のがロールオーバーです。

 

含み損がある状態でロールオーバーさせ、その後利益が出れば非課税期間を延長しているのでこちらも非課税となるのです。

 

ロールオーバーするには条件があります

・時価の更新

ロールオーバーさせる時は、株式投資で言うならばその時の時価が基準となります。2015年にA銘柄を50万円で買い付けたとします。この売却益が非課税なのは2019年までです。

 

含み損状態が続き、そろそろ売却かロールオーバーをと考えている2019年に30万円まで値下がっていたとします。

 

これを2020年に新たに追加される100万円の非課税枠にロールオーバーする時は30万円が基準となります。他に保有しているものがなければ2020年にはあと70万円分の買付が出来ます。

 

でももし2019年時点で100万円を超えていたとしたらどうでしょう?

 

ロールオーバーといっても、それは非課税枠の延長であって毎年追加される枠に入れることですから、枠の上限を超えることは出来ないのです。

 

上限が100万円なので、この銘柄が単位株であった場合そもそもロールオーバー出来ません。早く利益確定して下さいということですね(そうしないと、もしそれから先どんどん利益が大きくなれば徴税する国としては痛手だからです)。

 

・ロールオーバー出来ても期限がある

ロールオーバーしても「更に5年延長であって無期限ではない」のです。ロールオーバーはあくまで延長ですからね……。

 

さきほどの2015年に購入した銘柄は、ロールオーバーしても2024年を過ぎればもうロールオーバー出来ず、売却か他の口座に移管するしかありません。

 

もうロールオーバー出来なくなった時が本当に怖い

本来であれば、原則5年が限度であってそれ以降は課税されるので売却か他の口座に移管するしかないのですが、例外的にその期間をさらに延長させる形でロールオーバーがあり、そのロールオーバーも5年が期限なのです。

 

そして更なるロールオーバーが出来ない以上、最後には売却か他の口座に移管するしかありません。

 

さきほどの50万円が100万円を超えていた場合の「ロールオーバー出来ない」はまだ良いです。含み益を利益確定して(非課税だから)儲けをまるごと手に入れられます。

70万円だった場合はロールオーバー出来、その時もまだ含み益があります。ある意味贅沢な悩みです。

 

しかし100万円を超えた単位株なら物理的にロールオーバー不可能ですが、単位株でない場合は100万を超えない部分をロールオーバーさせたり、70万円の場合はそのままロールオーバーさせたりすることは賢明とは言えません。その際は一度すべて売却してその銘柄を買い直した方が得策だからです。

 

ロールオーバーする時は、大抵含み損状態でしょう。そして問題はこのように含み損状態が長引いて、ロールオーバーしても含み益にならなかった場合です。

 

この場合は売却するか他の口座(特定口座・一般口座)に移管するしかないのです。売却すればその含み損は実損として確定します。ですが他の口座(特定口座・一般口座)に移管した場合はロールオーバーする時の時価の更新と同じように「移管時が基準となる」のです。

 

NISA(ニーサ)とは?仕組みを分かりやすく解説』で例として

 

『NISA口座で1000円で購入した銘柄を移管した時、株価が500円だったとします。その後750円になったとしてそこで売却したとします。本来であれば1000円で購入して750円で売却したので250円の損失ですが、移管時が基準となるので「500円で購入して750円で売却した」ことになり、250円の利益となってその売却益が課税されます』

 

と説明しました。

 

これだけは知っておきたい!NISAのルールと運用のポイント』では、同じように最初の買付額より安い状態で移管した場合を今度は金額を具体的に挙げてシミュレーションしました。

 

ある銘柄を買って、その後下落した場合の当初買付時からの含み損と移管時基準の含み益を(移管先は課税口座なので)税額を提示しながらシミュレートしています。結果的には「当初買付価格に近付けば近付く程チンプンカンプンになってしまう」のです。

 

移管は課税口座へ移すことですから、非課税口座として期間を延長するロールオーバーとは根本的に違います。

 

最初の5年以内に含み損状態で、ロールオーバーせずに最初から移管させようと考える人は少ないでしょう。少なくとも、「延長出来ます」と言われたら、延長したいものです。

 

延長して当初買付価格に戻ることを祈ります。ですがロールオーバーによる延長期間でさえもそれに到達しなかった時は、結局は売却か移管するしかないのです。

 

ロールオーバーしてその間に買付価格に戻れば良いです。その時の利益は非課税だし当初買付価格付近まで戻ってくれれば損切っても微損で済みます。

 

NISAが元々非課税枠に上限が付いたものである以上、ロールオーバーもその限度内というのは仕方がないのです。ロールオーバーするための条件は余り問題ではありません。

 

問題はロールオーバーしても期限があって、それを過ぎれば売却して損失確定か移管で大変な目に遭いかねないということなのです。

 

まとめ

制度設計をする人はある意味狡猾です。美味しい側面だけではないのです。ロールオーバーも、デメリットを見ることで一層「上手く出来てるなぁ」と思えてしまうのが皮肉な所です。

 

これだけは知っておきたい!NISAのルールと運用のポイント』で書きましたが、NISAであってもなくても投資には変わりません。大きな損失になっている状態でロールオーバーしたら、買付価格と移管時の価格に大きな乖離が出来ます。その時はその分だけ痛手を見ます。

 

ロールオーバーのデメリットが出る前に、損は損でも微損、もしくは耐えられる範囲内で損切りすることが肝要です。ロールオーバーしても期限を過ぎれば移管するしかなく、その時の価格が基準となります。

 

最初の5年間、ロールオーバーするかしないか判断する時、そしてした後も、常に耐えられる範囲内にあるかどうかだけを見て、ダメな時は売却した方が賢明だと思います。

 

あなたが利益を生む投資をし、損失が出ても小さい内に損切りする取引を繰り返すことで、「損小利大」な投資が出来ることを願ってやみません。

 

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