確定申告・税金

税務署にばれる!株で儲けたのに無申告で脱税した投資家の例

株で儲けたお金(売却益)は課税対象です。配当にも税金が課されます。このことは『株は「売却益」や「配当金」に対して何%の税金がかかる?』・『知らないと危険!株式投資の売買にかかる税金の払い方』・『株の税金対策!損益通算と譲渡損失の繰越控除』で解説しました。

 

課税が基本ですが、場合によっては確定申告が不要であること、確定申告が不要であっても繰越が出来るように確定申告をした方が良いことも触れています。

 

税務署は(個人)投資家の動きをどう見ているのか?そして申告せずにそのままにしておいた場合はどうなるのか?

 

この記事では、税務署の動きと申告せずに済ませた場合の実際の事例を紹介したいと思います。

 

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税務署の動き

そもそも税務署は(個人)投資家の投資行動に対してどのように見ているのでしょうか?

 

吉田邦彦税理士事務所のサイトでは、

 

『株式を売却して、「1回の収入が30万円を超す取引を行った場合」又は、1回の収入が30万円以下でも、それらの取引を合計して「年間100万円超の収入を得る取引を行った場合」は、証券会社は収入を得る人(証券会社から見たお客様)の氏名・住所・売買銘柄・金額等を記した、支払調書という書類を税務署に提出することになっております』

 

出典:株式の売買は税務署にバレる?|ぜいきん教室|吉田邦彦税理士事務所【Kunihiko Yoshida Accounting Office】

 

と記載しています。

 

そしてこの『「30万円」と「100万円」という基準は、株式の売却益ではなく株式の売却収入です』とあります。売却益は売却によって得たお金から購入価格を引い(て手数料なども引い)た金額ですが、売却収入というのはこの「売却によって得たお金」です。

 

例えば、ある株を25万円で買ったとします(手数料はここでは除外します。以下同じです)。その後その銘柄の株価は上昇し、売ったとします。この時、35万円で売れたとします。売却益は10万円ですが、売却収入は「35万円」であり、調書を提出する条件となります。

 

その状態で、年間利益が20万を超える場合は確定申告が必要となり、それを怠ると脱税になるわけです。

 

支払調書が行っても最終的に年間利益として20万円を超えなければそもそも確定申告の必要はありません。

 

ですが調書が提出されることになっているということだけは忘れないで下さい。

 

同サイトでは「もっとも、税務署も限られた人員で、費用対効果を考えながら税務調査を行うので、軽微な申告漏れは見過ごされる可能性があります」とありますが、税務調査をするかしないかは税務署の判断です。何をもって軽微かはあなたが決めることではないのです。

 

実例2015年3月の出来事です。

 インターネットの株取引で得た利益を申告せず約2億2千万円を脱税したとして、大阪国税局が所得税法違反罪で、大阪府門真市の投資家、水野新氏(43)を大阪地検に告発したことが24日、わかった。追徴税額は無申告加算税を含め約2億6千万円で、すでに期限後申告書を提出したとみられる。

 

 水野氏は10年以上前からネットの株取引を始め、自宅でパソコンを使って年間約2万回の株売買を行っていた。「株への投資資金を確保したくて、あえて申告しなかった」と話しているという。

 

 関係者によると、水野氏は平成24年から2年間、ネットの株取引で計約31億円の所得を得ていたにもかかわらず、確定申告書を故意に提出せず、約2億2千万円を脱税したとしている。

 

出典:「株取引の利益31億円を無申告 2億2千万円脱税で投資家を告発 大阪国税局 – 産経WEST」

 

人間というのは本当に欲深いですね……。更なる利益をと年間約2万回取引をするのも凄いですが、投資資金を更に大きくしたいがために敢えて申告しなかったというのはある意味凄いです。1億円の利益を得ただけでも凄いというのに……。

 

確かに軍資金が大きければ大きいほど一回で得る利益もそれに比例して大きくなります。複利ではありませんが、投資をして利益を得て、その利益を更に軍資金に充てて更なる利益を得るというのは誰もが考えることです。

 

(株式)投資をしていなくても、こういったニュースというのは耳に入るものです。これだけのお金を手に入れたら「投資資金を確保したくて」も「申告しない」ということはどれだけマズイか分かるものなのですが……。

 

蛇足ですが宝くじで高額を手にすると、きちんと説明なりがあるそうです。大金を手にすると人間は「人が変わる」ので、そうならないためのアドバイスみたいなものが聞けるみたいです。

 

まとめ

最初の方の税理士さんのページを見れば、1回で30万円、年間で100万円を基準に調書が提出されることになっているのに、年間2万回も取引すればどう考えたって目を付けられます。

 

365日24時間でもないのに、年間で2万回ともなれば1日当たりの取引回数もとても多いはずです。仮に単純計算で20,000を365で割れば54.79です。システムトレードかも知れませんね。

 

それだけの回数をやれば、調書が提出されていれば「おそらくそれなりの利益があるだろう」と推定されます。こんな多くの取引回数、軍資金がなければそもそも出来ませんからね!

 

回数でなくても、冒頭の条件が満たされれば調書は提出されることになっている以上、もしあなたが本気で株式投資をしようとお考えなら、必ず納税をして下さいね。

 

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