さて、『時間のないサラリーマンでも出来る!手軽さと正確さを兼ね備えた株式投資法』でサラリーマンでも投資は出来ることを知り、『証券会社の選び方!初心者が気をつけたい7つのポイント』や『株初心者におすすめしたいネット証券会社まとめ4選』で「早速ネット証券会社の口座を開設しよう!」とあなたは思っているとします。
でも「開設する時に勤務先を記入しないといけないんじゃないかな?」と考えているとも思います。
銀行口座を開設したりクレジットカードを発行したりした経験はあっても、証券会社の口座開設がはじめてなら無理もないですね。
では、証券会社の口座を開設する時に勤務先の記入は必須なのでしょうか?この記事ではこのことを書いていきたいと思います。
最初から結論を言えば、「必須」です
別に記入しても全く問題ない人なら「記入しなくちゃいけないのかなぁ?」なんて余り深く考えません。後ろめたさなどの感情はないにしても、こういう疑問を抱くのは出来れば記入しなくて済むのならそれに越したことはないと思ってのことだと思います。
変に期待させて最後の最後でやっと結論を出して落胆させるのは嫌なので最初に結論を言うなら、「必須」です。
クレジットカードはあなたに与信します。与えられた信用に対してきちんとそれに応えられるかをカード会社は判断します。支払い能力の有無で与信するかしないかを決める以上、勤務先や給与部分は必須です。
証券会社の口座開設で勤務先の記入が必須になるのは「インサイダー取引」を防ぐためだからです。
インサイダーについては『ネットで副収入!株式投資は副業禁止のサラリーマンでもOK?』でも書きましたが、「内部者登録」といって、株価形成に重要な役割を果たす情報を知り得る立場にあるかどうかを予め登録しないといけないのですね。この内部者登録は開設時に確認するので当然「必須」となるわけです。
上場会社に勤める人やその関係会社に勤める人、顧問弁護士・税理士など会社の重要事実を知ることが出来る立場にある人をあらかじめ「私はこの会社に勤務しています」・「(このような会社の)関係者です」と登録しておくことが「内部者登録」です。
インサイダー取引とは内部者取引とも言い、(上場会社の)重要な事実を知ることが出来る立場にある人が自分の立場を利用して重要事実が公表される前にその会社の株を売買することを言います。
投資家は企業情報に敏感です。ニュースひとつが材料となって株価は変動するからです。価格形成にとって重要な事実を知っていて、それを公表前に利用すれば儲けることが出来ますよね?それは公平ではありません。
だからこの内部者登録をしておいて、そういう人は自分が関与する銘柄を売買出来ないようにしておくのです。
電話、かかって来ますか?
記入することが多少なりとも気掛かりな人は、「勤務先に電話が掛かってきたらどうしよう」という思いがあるからだと思います。
就業規則に抵触するかも知れないし、その問題がなくても「君は株でもやっているのかね?」と聞かれたりするかも知れないからです。
私は現物株だけでなくその他商品の投資をするために10社くらい口座開設していますが、電話が掛かって来たことは「ありません」。私の知人達もそうです。
ですが、だから「絶対大丈夫」とは言えません。そもそもそういう電話をすること自体を禁止しているわけではない以上、「どんな場合でも掛かって来ることはない」とは言い切れないのです。
あくまで経験談として私や私の知人がそうであったというだけであって、あなたの場合も同じだよとは言えません。あなたの周りの人も同じかも知れませんがそれであなたが大丈夫という「絶対的な根拠」はどこにもないのです。
ただ、少なくとも私と私の知人はそうであったということは参考にはなると思います。勤務先の電話番号の記入が任意なら、記入しないまま申し込んでも良いと思います。
余談ですが……
証券口座開設時に提携クレジットカードの申し込みをしたら、上にも書いている通り、当然勤務先に電話がかかって来ることはあります(カード発行時に必ず在籍確認の電話があるとも言いきれないので「来ることはあります」としました)。
ですがこれはあくまで与信の判断のためであって証券口座との直接の関係はありません。「そうは言っても何だかんだで情報が横流しされるのでは?」と思うこともあるでしょう。
クレジットカード会社からの電話で保険商品の勧誘があった場合ついついその保険会社から勧誘の電話が掛かって来ることもあるし、そういうのに関係なく個人情報が売買されている現状ではこういう不安があるのも否めません。そういう時はどれだけ提携クレジットカードを申し込むことが有利であっても申し込まないようにしましょうね。
ネット証券はセールス電話をするような人員を雇わないので、少なくとも開設後に提携会社の何らかのサービスを勧誘されることは一般的にありません(上に書いたことと同じ理由で絶対ないとは言えません)。
事実私は今までそういう勧誘の電話が掛かって来たことはないです。「良い取引していますね」と投資に対する何らかの勧誘はありましたが、純粋に投資の部分であって、しかも相手がノルマを前面に出しているという印象は全くありませんでした。
まとめ
勤務先の記入は必須です。インサイダー取引を防止するための内部者登録が必要だからです。
ただしその記入欄に勤務先電話番号の記入が必須ではなく任意なら、自ら進んで記入する必要はありません。投資は自己責任が大前提です。勝っても負けても個々の取引は自分の利益だし損失です。
ですがその前の口座開設で自己責任を貫けないのなら投資の世界では生き残れません。虚偽の申告をしてその責任を自分で取るというのは自由ですが、それによって本職まで失ったら元も子もないのでお気を付け下さいね!