仮想通貨にはいくつかの増やし方があります。マイニングによってコツコツ増やす方法や、取引によって増やす方法は有名であり、ご存知の方は多いかと思います。マイニングや取引以外でも仮想通貨を増やすことができる方法があります。それは「貸仮想通貨」と呼ばれるサービスです。
この貸仮想通貨を行うことで、どのように仮想通貨を増やすのでしょうか。貸仮想通貨を検討されている方に、サービスの概要と特徴をわかりやすく解説していきたいと思います。
GMOビットコインやビットバンクが発表した貸仮想通貨とは?
仮想通貨取引所であるGMOビットコインやビットバンクが「貸仮想通貨」と呼ばれるサービスを発表しました。貸仮想通貨を利用することで、どのようなサービスを受けることができるのでしょうか。
仮想通貨取引を行っている方にとっては気になるサービスなのではないかと思います。
銀行でいうところの定期預金と同じ仕組み
銀行にお金を一定期間引き出すことなく預けておくことで、普通預金にお金を預けるよりも高い金利を受け取ることができる金融商品を定期預金と呼んでいます。仮想通貨にも、取引所に保有している仮想通貨を一定期間引き出すことなく預けておくと、仮想通貨に利子がついて戻ってくる「貸仮想通貨」と呼ばれるサービスがあります。
取引所に保有している仮想通貨を貸す事で利益を得る方法
貸仮想通貨は、取引所に仮想通貨を保有している方が対象のサービスです。仮想通貨を保有している取引所に満期までの一定期間預けると、利子がついて仮想通貨が戻ってくるという方法です。満期を迎えるまではもちろん引き出すことはできません。
もともとコインチェックが行っていたサービス
貸仮想通貨はもともとコインチェックが業界初に行ったサービスです。コインチェックと顧客との間に消費貸借契約を結び、コインチェックに一定期間仮想通貨を貸すことで、期間に応じて利息を受け取ることができます。
最短で14日から仮想通貨を貸すことができ、14日間の場合では年利1%です。また、最長1年間貸すことも可能であり、その場合は年利が5%となっています。14日間だけ貸仮想通貨を行っても、銀行にお金を預けるより、何倍もお得になっています。
貸仮想通貨の特徴について
貸仮想通貨と呼ばれるサービスは、どのような特徴があるのでしょうか。銀行が行っているような金融商品とどういった点で違うのでしょうか。貸仮想通貨のサービスの仕組みや、銀行の金融商品との違いを簡単に解説していきたいと思います。
仮想通貨を貸すことで利益を受け取る仕組み
仮想通貨取引所に、仮想通貨を保有している方が取引所に仮想通貨を一定期間貸すことで利子を受け取ることができるサービスです。仮想通貨を貸す数量によって受け取ることのできる利子が異なっており、貸す数量が多ければ多くいほど受け取ることが利子が多くなります。
一般的な定期預金よりも利回りが良い
貸仮想通貨のサービスを利用すると、銀行などが行っている一般的な定期預金よりも利子が高いため、自分の持っている資産を有効活用できます。コインチェックやビットバンクを例にすると、年利5%の利子を受け取ることができます。銀行の定期預金とは比べものにならないほどお得です。
長期保有するなら貸仮想通貨の方が増やせる
お金を定期預金に預けてわずかな利子を受け取るよりも貸仮想通貨を利用したほうがより多くの利子を受け取ることができます。受け取る利子は預ける仮想通貨の数量によって異なりますが、多く預けるほうが多くの利子を受け取ることができ、最大年利5%です。
マイニングしなくても資産を増やせる
仮想通貨を取引せずに増やすには、マイニングをするだけしか方法がありませんでした。仮想通貨を取引所に貸すだけで、仮想通貨を増やすことができます。マイニングを行うためには、高性能なコンピューターやそれを動かすために多くの電力を消費しますが、貸仮想通貨は仮想通貨を貸すだけで大丈夫です。
預ける期間は1年間の固定である
貸仮想通貨サービスを利用する際の、仮想通貨を預ける期間はビットバンクでは1年間だけです。仮想通貨を預けている間は、仮想通貨を引き出すことはできません。途中で貸仮想通貨をやめるには解約する必要があり、解約手数料を支払わなけれないけません。
貸仮想通貨で注意をするべき点
貸仮想通貨サービスの利用を始める際には、必ず注意しておく点がいくつかあります。
貸仮想通貨にはメリットが大きい分、それだけデメリットも大きくなります。貸仮想通貨のもつデメリットをよく考えた上で、有効的に自分の資産を活用してください。
仮想通貨は元本割れする可能性がある事を頭に入れておく
貸仮想通貨を利用すると、一定期間は引き出すことができません。もし、貸している期間中に貸し出している仮想通貨の暴落が起こってしまった場合、売却することは基本的に不可能です。
途中で解約できますが処理に何日かかかってしまい、また、解約手数料が発生します。貸仮想通貨を行うメリットが大きい分、それだけデメリットも大きくなってしまうのは仕方のないことなのもしれません。
ここで売りたい!と思ってもすぐには売れない
何回も述べたように、貸仮想通貨を利用すると一定期間仮想通貨を引き出すことはできません。今売りたい!と思っても、解約しない限り仮想通貨を自由に売却できません。
貸仮想通貨を利用するのであれば、取引することを考えていない仮想通貨を選んで取引所に貸すことをおすすめします。
解約する時は5%の解約手数料がかかる
どうしても解約しなければならない時は、5%の解約手数料が発生してしまいます。大量の仮想通貨を貸してしまうと、解約手数料も高額になってしまいます。そうならないためにも、将来性のある仮想通貨を貸仮想通貨のサービスに利用するか、当分取引する予定のない仮想通貨を貸すようにしたほうが良いのかもしれません。
自動更新機能をOFFにしないとならない!
自動更新機能とは、契約期間が満了した場合、貸仮想通貨を貸し出す契約を自動的に更新するといった機能です。自動更新機能をOFFにしておかないと、新たに契約が更新されてしまった後では仮想通貨を引き出すことはできません。契約時、自動更新機能をONにしたのかOFFにしてるのか確認しておくことが大切です。
貸仮想通貨はどこが一番お得?
貸仮想通貨を始めるのであれば、一番お得な方法で自分の大切な資産を預けたいですよね。それぞれの取引所には、いくつか異なるサービスを提供していますので、自分にあった投資スタイルの取引所を選んでみてください。
最低数量ならbitbankが1BTCからなのでおすすめ
bitbankが行っている貸仮想通貨の最低数量は、1/BTCからとなっています。まず、試しに初めてみて様子をみたいという方にはGMOコインよりもbitbankをおすすめします。ちなみに最大数量は、1,000/BTCとなっており、仮想通貨を預ける数量によって年利が異なってきます。
利益ならGMOコインの方がちょっと高くておすすめ
GMOコインの場合、最低数量が10/BTCとなっており、bitbankと同じで年利5%ですので、利益を狙うのであればこちらの取引所をおすすめします。ですが、最低数量が大きいため、お試し的なものを考えている方にはハードルの高いサービスといえるでしょう。
短期で預けるならGMOコインの方がお得となる
GMOコインの貸仮想通貨サービスは、bitbankとは異なり、90日~150日間の短期のみの取扱いとなっています。年利は5%であり、10/BTCから利用できるため、短期での利益を狙うのであればGMOコインの貸仮想通貨がお得です。
貸仮想通貨のまとめ
貸仮想通貨とはどのようなサービスであるのか、どのような特徴があるのかを簡単に説明してきました。bitbank、GMOコインは、同じ内容のサービスであってもそれぞれ投資スタイルが異なっており、どちらのサービスが良いかは一概にはいえません。
自分に合った最適な投資スタイルを選び、常にリスクが存在しているということを念頭において資産運用することをおすすめします。