株式投資というと、リスクが高くて怖いと思われる方も多いと思います。実際、債券や保険商品と比べるとリスク(値動幅)は大きいです。
しかし、株式投資の儲かる仕組みを理解すれば危険なものでは無いという事が分かります。初心者でも分かりやすいように、よくある質問を元に一つ一つ解説させて頂きます。
Q:株式投資で借金をする事もありますか?
A:株式投資で借金をする事はありえません。
バブル崩壊時には株式投資に失敗し借金をしたという人が、テレビに良く出ていた事もありました。しかし株式投資で借金をする事はありえません。それは株価がマイナスになる事は無いからです。
会社が多大な損失を出し破綻しても、株主は出資した範囲内で(株価が0になる)しか損失は被りません。つまり株式で借金をしたのではなく、借金をして株式をしていたという事です。
株式投資には信用取引というものもありますが、これは自己資金を担保にして自己資金の3倍までの取引ができるというものです。証券会社からお金を借りる行為ですので借金と同じく金利は払わなければなりませんが、株価が下がり担保が足りなくなる恐れがある場合は、担保内の損失でおさまるよう証券会社は自動的に株を売却します。
つまり株式投資での損は株式購入代金以上に損する事はありません。
Q:株式で損している人の話をよく聞きますが、儲かるものですか?
A:損する事も勿論ありますが、期待値はプラスです。(購入手数料は0とする)
株価は日々変動しておりますので、損する事は勿論あります。しかし、長期的な株式投資はギャンブルでも投機でもない為、期待値はプラスになります。
短期的に売買を行う事を投機と呼ぶことがありますが、これは損した人がいれば反対に同額儲けた人がいるというゼロ和の世界です。株式会社自身は株価が上がろうと下がろうと増資や減資する時以外資産に影響は及びません。つまり期待値は0という事になります。
一方、長期的に株式投資をした際、株主は配当金や株主優待を受ける事ができます。長期的に株式を保有した場合も、株価変動による損益はゼロ和ですが、配当金や株主優待を受けれる分、損する人よりも得をする人の方(人数では無く金額)が多くなります。
ただし、株価×株数+過去全ての配当金総額が資本金を下回った場合には全体として損している事になります。
Q:配当金ってどのくらい貰えるの?
A:業績により変動しますが、東証1部で0~7%・加重平均で約2%程です。
配当金は企業が出した利益の一部を株式数に応じ株主に還元するというものです。株主は会社の一口オーナーですので、利益があれば配当金を受け取れます。2010年から2015年末頃までの東証一部の加重平均された配当利回りは約2%前後を推移しています。
東証一部の株式は他の取引所と比べ安定的に株価は推移しているなかで約2%の配当は大きいと感じられます。2015年12月1日の時点で三菱東京UFJ銀行の外貨預金では、金利の高い豪(オーストラリア)ドルで0.51%・NZ(ニュージーランド)ドルで1.01%です。外貨預金は株価の変動はありませんが、為替相場の影響を受けます。また銀行が破綻した時にペイオフは適用されませんので注意が必要です。
これらの事から株式は、期待値上は儲かる金融商品であり、借金をしたりする様な事もありません。
全ての余裕資産を一つの企業の株式に一括投資したりすれば損する可能性は大幅に高くなってしまいますが、正しい知識を身に付ければ安定的に利益を上げる事が出来るようになってきます。
株式投資を始めなくても、資産運用する一つの手段として、株式についての理解を深めて頂ければ、今後の資産活用に役立ってくると思います。