チャートとは相場の変動を視覚的に表すものです。仮想通貨は日々秒単位で価格が変動しています。つまり仮想通貨の秒単位での価格の落下や上昇が、グラフによって表されているのがチャートなのです。これを見れば、所有している仮想通貨の買い時や売り時を明確に判断することができます。
また相場変動だけでなく人の心理や行動、実体経済の動向も表すと言われています。つまり景気の良し悪しなど様々な視点から分析を行うことができるのです。仮想通貨を所有する人なら誰しもが、チャートを分析して価格の変動を予測する能力が必要になってきます。
そこで今回初心者の方にもわかりやすく、チャートの見方を詳しく解説します。
仮想通貨はチャートが見れなければ損をする!
仮想通貨で損をしないために重要なのは、売り買いするタイミングです。たとえ時価総額の高い人気のある仮想通貨を所有していたとしても、そのタイミングを間違えてしまうと損をしてしまいます。仮想通貨はかつてのインターネット株に比べて、さらに上がり下がりの激しい世界なのです。
そのタイミングをつかむためにも、チャートを読む能力がなければいけません。チャートを読む能力さえあれば、Twitterなどの最新の情報を見て売り買いしなくても、利益を出すことができます。
仮想通貨のチャートで何がわかるのか?
初心者の方は、よくわからないままとりあえず取引を繰り返しているという人が多いのではないでしょうか。しかしそれでは購入価格よりも安く売ってしまって損失をだしてしまったりと、なかなか利益を上げることができません。
そこでチャートを正しく活用すると、利益を出すための売買のタイミングがわかるようになります。
買い時がわかる
仮想通貨で利益を出すには、安く買って高く売る必要があります。そこでチャートを見ることで、価格が下がっている時を狙って仮想通貨を買うことができます。買いたい銘柄のチャートを読んで、買い時を判断するのです。
売り時がわかる
買い時と同様に、チャートを見れば所有している仮想通貨の価格が購入時よりも値上がりしているのかどうかわかります。そして上昇している時を狙って仮想通貨を売却すれば、買った時の価格との差額が利益になります。
損益の予測を見る事ができる
チャートは現時点での価格を見ることができます。売買するタイミングをつかむことができるだけでなく、さらに今後の価格の動きを予測することができます。
仮想通貨のチャートの用語と意味
チャートへの理解を深めるためにまずは、チャートで使われる用語とその意味をご紹介します。仮想通貨は価格の変動が激しいので、少しでも情報を得れるようにチャートを活用しましょう。
時間足・日足・週足・月足
- 時間足:価格の変動を時間ごとに表す
- 日足:価格の変動を1日ごとに表す
- 週足:価格の変動を週ごとに表す
- 月足:価格の変動を月ごとに表す
チャートには価格の変動を表す単位が数種類あります。時間足には1分足から五分単位で30分足まで存在します。さらに1時間足、4時間足と好きな単位で価格の動きを見ることができます。
そして何を知りたいかによって、どの単位を見ればいいのかが変わってきます。例えば時間足はその日の1日の値動きを知りたいときに利用します。買い時に悩んでいる人は時間足を見て、「今日は下がってきているから、買おうかな」と判断することができます。
日足は直近1〜2ヶ月程度の価格の変動を見る時などに使用します。しばらく価格が上昇または下落が続いたときなど、いつまで続くかいつ反転するかを予想するときに使用することができます。そして週足は価格の大きな流れを予想したいときなどに使用します。
グラフから上下に伸びる細い線
日足のチャートを見るとわかりやすいのが、棒から上下に細い線が伸びています。これはその日の瞬間的な最高値そして最安値を表しています。色はあまり関係がありません。価格が上昇したこと下落したことを、線が伸びきっているところまでで表しています。
移動平行線
移動平均線は価格の動きを予想する際、とても参考になるものです。取引所のアプリのチャートは移動平行線がないものが多いですが、是非移動平行線が入っているものを参考することをおすすめします。
移動平均線には種類があります。
- 5日移動平均線
- 25日移動平均線
- 75日移動平均線
- 200日移動平均線
- 13週移動平均線
- 26週移動平均線
移動平均線というのはそれぞれ短期・中期・長期の平均値を使って作成されるもので、5日移動平行線であれば、直近5日間の平均値を使用します。5日移動平均線であれば短期の価格変動を予想することができます。26週移動平均線であれば、長期の価格変動を予想することができます。
そしてこの移動平均線は、価格の動きを予想するさいにとても役立つものです。短期の移動平均線は平均に影響を与えやすいため反応が早く、中期の移動平均線の方が長期よりも反応が早いです。つまり価格の変動によりお互いの移動平均線が交わることが起こります。
これを「GC(ゴールデンクロス)」と「DC(デッドクロス)」といって、一般的にはゴールデンクロスは買いのタイミングデッドクロスは売りタイミングと認識されてきます。
ゴールデンクロス
チャートで見てみると短期の移動平均線が長期の移動平均線を、下から上に突き抜けることを、ゴールデンクロスといいます。そしてこのゴールデンクロスの後は、価格の上昇が多いと言われています。しかしこれを鵜呑みにして全てうまくいくというわけでもなく、買いのサインが機能しない「ダマシ」も多いようです。
デッドクロス
短期の移動平均線が中期の移動平均線を上から下に突き抜けること、または中期の移動平均線が長期の移動平均線を上から下に突き抜けることをデッドクロスといいます。そしてこのデッドクロスの後は下降相場になる場合が多く、一般的には売りのサインと認識されています。
仮想通貨のチャートが見やすい取引所
仮想通貨の認知度と共に仮想通貨取引所は、国内でも増加中です。取引にかかる手数料やセキュリティ面を比較して取引所を選んでいると思いますが、損をしないためにもチャートの見やすさも忘れてはいけません。
そこでチャートの使い勝手やテクニカル指標の搭載数、分析ツールや描画機能など各取引所のチャートのスペックを事前にチェックしておきましょう。
ビットフライヤー
国内での人気も高くCMでもお馴染みのビットフライヤーは、パソコンからとスマホからのどちらからでもチャートを見ることができます。まずパソコンからのチャートは初心者の方も見やすいように、かなりシンプルなチャートになっています。
詳細まではわかりませんが、大まかな価格の変動そして過去の出来事を判断するには十分に役立ちます。表示されているのは6種類と極めてシンプルなチャートです。
- 各通貨のペアの選択(ビットコインと日本円なら「BTC/JPY」)
- 表示期間 日・週・月・ALL(全期間)
- 価格(縦軸)
- 期間(横軸)
- カーソルを合わせたポイントの価格が表示
- アラートの追加
Zaif
初心者には少し難しいかもしれないザイフのチャートは、基本的な使い方さえわかってしまえばより詳しく分析することも可能になります。そしてザイフではビットフライヤー同様、パソコン点スマホの両方からチャートを見ることができます。
そして見方として抑えておきたいのがこちらです。
- 各通貨のペアの選択(ビットコインと日本円なら「BTC/JPY」)
- 時間軸の選択
- ローソク足の切り替え
- インディケーター(テクニカル指標)の設定
そしてZaifのチャートで特徴的なのが、様々なインディケーターを表示させることができるということです。インディケーターとはチャートに表示することのできる、視覚的に確認しやすい相場分析のことです。
初心者の方にとって今後相場がどう動くのかというのは予想が難しいものですが、インディケーターで一定の勝ちパターンやエントリータイミングを表示させることで、分かりやすく判断することができます。
さらにZaifではチャートをカスタマイズすることができ、より高機能なチャート画面と切り替えが可能です。ラインの設定やピッチフォークやフィボナッチそしてテキストなどの設定があり、自分好みでより見やすいチャートに、カスタマイズすることができます。
関連記事:仮想通貨取引所のザイフの特徴と詳細
ビットバンク
チャートが見やすいと評判のビットバンクは、その圧倒的な数を誇るテクニカル指標が魅力的です。本格派の人にも嬉しい専門的なテクニカル分析が可能です。さらにインディケーターは1クリックで素早く、チャート上に表示することができるので初心者にも使いやすい設計となっています。
そしてビットバンクのチャートは、一つの画面に全ての機能が集約されています。つまりチャート画面と注文画面が同じ画面で、スクロールや画面の切り替えをする手間なく迅速に仮想通貨を売買することができます。一分一秒単位が重要な仮想通貨の売買にとっては、非常に使いやすい設計となっています。
さらにビットバンクはテクニカル指標とは別に、描画ツールも豊富です。チャート上に自由に書くことができる、サポートラインやレジスタンスラインなど、縦でも横でも斜めでも便利にラインを描くことができます。見やすい画面に操作性にも優れているビットバンクは、テクニカル分析をする上でも必要な機能がほぼ全て揃っています。
ビットバンクのチャートであれば、ストレスを感じることなく快適にな取引を行うことができるでしょう。
関連記事:仮想通貨取引所のビットバンクの特徴と詳細
仮想通貨のチャートがチェックできる人気のアプリ
アプリをインストールさえしていれば、外出先でも素早く簡単にスマートフォンから価格の変動を確認することができます。
ビットフライヤー
国内でも人気の取引所ビットフライヤーのアプリは、チャートを詳細に確認できるだけでなく、ビットコインやアルトコインの売買も可能です。さらにウォレット機能も搭載されているので、アプリにビットコインを入れておけば、ビックカメラなどの対応店舗で買い物することができます。
GMOコイン
GMOコインには非常に優秀なFXアプリ「ビットレ君」があります。ビットコインFXをするのに、最も適したアプリで、為替と同じ感覚でトレードすることが可能です。チャートはビットフライヤーからの引用です。
関連記事:仮想通貨取引所のGMOコインの特徴と詳細
Cryptofolio
Cryptofolio(クリプトフォリオ)はポートフォリオ管理アプリの中で一番のおすすめのアプリです。ポートフォリオとは複数へ分散投資している状態のことをいい、保有する際には情報管理が大切になってきます。
クリプトフォリオは日本の会社が運営する、日本人向けに作成されたポートフォリオ管理アプリです。初心者の方にもおすすめできる簡単に扱えて便利なアプリです。
注目が集まるSBI My仮想通貨は未知数
SBIグループのモーニングスター株式会社は、ビットコインなど1600種類以上の仮想通貨に関するリアルタイム情報や国際的ニュースなどを配信するスマートフォン専用アプリ「My仮想通貨」を2018年4月20日にリリースしました。
2ヶ月前より発表された、米国最大手の仮想通貨メディア「CoinDerk」社との業務提携により、仮想通貨関連の情報は大幅に拡充されアプリで配信してされます。そのアプリの機能として各種通貨の説明や取引所の価格や手数料などの詳しい解説付きに、時価総額ランキングをチェックすることができます。
さらに国際ニュースも日本語で配信されているので、世界的な仮想通貨に関する情報を得ることができます。もちろん国内の最新ニュースも、豊富に掲載されています。他にも初心者に嬉しい仮想通貨の基本知識などを掲載した仮想通貨入門や、チェックしたい銘柄を登録してトップ画面を自分好みにカスタマイズすることができます。
今後ともSBIへの期待が高まる「My仮想通貨」は、非常にシンプルで分かりやすく、スマートに情報提供してくれる革新的なアプリです。
関連記事:SBIのMy仮想通貨とは?日本の投資家待望のアプリをわかりやすく解説