仮想通貨「iXledger」とは?
2017年の仮想通貨元年から一年。ゲーム市場やSNS、金融市場などから様々な仮想通貨が発行されました。
中でも仮想通貨iXledger(アイエックスレジャー)は2017年イギリスで誕生した、保険市場がターゲットの珍しいアルトコインです。新しい保険プラットフォームの提供を目標としています。通貨の単位はIXTです。
保険会社のためのアルトコイン
2015年の保険市場の規模は3.92兆ドル(日本円で約440兆円)。これは全世界の経済規模の5.7%を占めています。そんな大きな市場であるにも関わらず、未だに紙媒体での管理を行っていたり、縦割りな組織の構造であったりと古い体質が残ったままなのです。
さらに保険商品のほとんどが仲介業者を通じて保険商品の取引が行われるため、結果的に手数料が多額になる上、手続きに時間がかかっていました。また結果的に保険の締結にも時間がかかってしまい、どのような商品が人気なのかわかりにくくなってしまっています。さらに保険会社のシステムは常時アクセスすることができず、モバイルでの対応や外部のシステムとの連携もとれていません。
これらの問題を新たにブロックチェーンマーケットプレイス「iXledger」を作ることで、解決しようと試みたところから始まりました。今のところ保険会社と再保険会社、ブローカーや企業といったBtoB(企業間取引)での実装を計画しています。
ちなみに再保険会社とは、例えば大規模な自然災害があって巨額の保険金が必要な場合、保険会社が再保険会社にかけた保険からお金が支払われます。海外で言うとイギリスのロイズ保険会社、日本ではトーア再保険会社や日本地震再保険会社が挙げられます。
再保険会社の顧客は「保険会社」です。iXledgerはまさにその再保険会社の市場に目をつけて、プロジェクトを開始しました。
仮想通貨「iXledger」の特徴について
2017年に生まれたアルトコイン
仮想通貨iXledgerは2017年イギリスのロンドンで誕生したコインです。以前はInsureX(インシェアエックス)という名前でしたが、同年現在の名前に名称を変更しています。
8月の中旬には仮想通貨取引所HitBTCへの上場が決定し、さらに世界第3位の再保険会社「Gen Re(ジェン・リー)」と業務提携を結ぶことを発表し価格が大幅に上昇。更に11月下旬にfidentiaXとの連携を、12月にはMVPを発表することを述べるなどしてさらに注目を浴びるなど、今後が期待されるコインです。
保険会社のための保険で注目されている
iXledger(アイエックスレジャー)のプラットフォームが完成すれば、以下のことが行われるといわれています。
・ブロックチェーンを活用することによって、各保険会社の情報を共有。そうすることで、世界規模のリアルタイムな保険市場価格の把握ができます。
・スマートコントラクト(仮想通貨の決済と契約の履歴を記帳する機能)によって、保険の契約や解約がスピーディに行われるようになります。これは電子署名・電子契約サービス「DocuSign(ドキュサイン)」を用いることで可能にするようです。
現在もデジタル化を進めている保険業界ですが、上記の様に未来に向けてさらなる進化を遂げようとする「iXledger」の保険業界からはもちろん、様々な方面からも注目を集めています。
保険の売買ができる
iXledgerのブロックチェーン上のマーケットプレイスでは、仲介人を必要としません。そのためスピーディに、さらにこれまでの保険料よりも低価格で保険の売買ができるようになります。
また保険内容や規約の確認などの情報のやり取り、保険金の請求もブロックチェーン上で行われるため手間がかかりません。全てのデータはブロックチェーンで管理されているため、これまでより効率的に業務を行うことができます。
保険に関する情報交換ができる
アイエックスレジャーは多くの仮想通貨の中でも、コミュニティがとても活発なのが大きな特徴です。さらにユーザー間同士もつながりが深いため、様々な情報交換がしやすい環境が整っています。
公式のSlackはありませんが、代わりにTelegramがあり、運営に質問をすることもできます。また他のユーザーとのコミュニケーションの内容も見られます。
アルトコイン「ALIS(アリス)」の所有者(ホルダー)と同じく、仮想通貨としての価値はもちろん、プロジェクト内容に魅力を感じて購入している人が多い傾向があります。そのため例え価格が多少乱高下しても「いずれ価格が上がるから大丈夫。」と長期的な投資を考えている方が多いです。
iXledgerにはインスタントメッセージ機能もあり、例えば保険の契約者と保険の担当者がチャット等のSNSのようなやり取りを行う際に活用することも想定されています。もし将来保険に関する様々なことがiXledgerで出来る様になると、今より保険がとても便利で手軽に使えるようになるでしょう。
イーサリアムを元に作られている
仮想通貨アイエックスレジャーは、アルトコインの時価総額NO.1硬貨イーサリアムをベースにして作られました。イーサリアムではビットコインの技術「お金の決済機能」の他にも、自由に独自の仕組みを作ることが可能です。この機能に、「保険の契約・管理の機能」をつけようと考えられて作られています。
さらにイーサリアムのブロックチェーンを利用することで、全ての契約内容を世界中の人が確認することができるようになります。誰でも契約の内容を見る事ができるため、偽造や改ざんといった不正行為を行うことは実質的に難しいです。
そのためこれまでよりも信頼性・安全性・透明性の高いシステム、保険業界となっていくでしょう。また保証人や印鑑の用意も必要が無くなり、保険の支払いも自動で処理が出来るため、大幅なコストダウンも期待されます。
「iXledger」の取引ができる仮想通貨取引所について
現在はHitBTC・EtherDelta・Yobitでしか購入できない
仮想通貨iXledgerは現在HitBTC(ヒットビーティーシー)・Ether Delta(イーサデルタ)・Yobit(ヨービット)の、3つのマイナーな仮想通貨取引所でしか購入することができません。
いずれも海外の仮想通貨取引所です。どこで購入しても構いませんが最もIXT通貨の取り扱いが多くセキュリティがしっかりしている、HitBTCで購入するとよいでしょう。海外の取引所で仮想津通貨を購入する場合、日本語で多く情報が得られる方が安心です。その点HitBTCはインターネット上での情報量も多いため、使いやすくなっています。
iXledger(IXT)の購入方法
iXledger(IXT)は海外の取引所でしか購入することが出来ないため、まず日本円でビットコインあるいはイーサリアムを購入しておかないといけません。そのためにははじめに日本の仮想通貨取引所で口座を開設する必要があります。日本の仮想通貨取引所は沢山ありますが、セキュリティが高く取引量も多い「bitFlyer」で購入するのが無難です。
次に、日本語で情報が得られやすいHitBTCでアカウントを作成し、登録を完了します。その後「Desposit」ボタンを押して入金画面へ移動し、今度はbitFlyerで購入したビットコインをHitBTCに移す作業に移りましょう。
BTCの右側にある入金ボタンを押して、ウォレットアドレス、あるいはQRコードをコピーして送金します。
スムーズに入金が出来るように、日本の仮想通貨取引所でビットコインを購入後は、コールドウォレット(紙やUSBで仮想通貨を管理すること)に入れておくとよいでしょう。こうしておけばセキュリティ面でも盗まれる心配がほとんどありません。
入金が出来たら次に「為替市場」から、取引をしたい通貨のペア「IXT/BTC」を選びます。さらに「売却」欄の一番上に表示されている数字を選択。購入(Buy)欄で金額(数量)を入れたら、次に「購入制限」ボタンを押します。
この際注意が必要なのが、金額タブに表示されている数量を確認すること。例えばIXTが600枚、BTC が0.000050になっているとします。600枚以上欲しい場合は0.000050より少し高い値段で購入するか、あるいは他の所有者が売却しないと購入することができません。
少しでも安い時に購入した方がよいため、まとめ買いよりは、購入できるときに購入できる数量を購入しておくことをオススメします。
仮想通貨「iXledger」の将来性と資産運用の可能性について
ユーザーのアクションに対しての報酬がある
アイエックスレジャーのプラットフォーム内では、
- 見積もりが受け入れられた際
- 正式な保険の申し込み
- 新規ユーザーを招待した場合
- プラットフォーム内で組織を作った場合
等のアクションに対して報酬を与えると表明しています。この他保険の提案を出す際に仮想通貨IXTで支払う計画もあるようです。
仮想通貨取引所「iXledger」の評判・口コミ
ゆるやかな価格の上昇に期待が持てる
仮想通貨iXledgerは、2017年末までに緩やかに上昇。2018年1月に急に価格が上がっていますが、その後は緩やかに下がっています。他の仮想通貨とくらべて、あまり大きな変化が見られません。
2018年は保険会社と実験やユーザーテストを進めていったり、プラットフォームを一般の人でも利用が出来る様にしたりする予定です。そのため今後の展開によっては価格が上がる可能性があります。プロジェクトに投資する感覚で、大きな仮想通貨取引所で上場する前に購入するのもよいでしょう。
購入するのに手間がかかる
アイエックスレジャーは国内の仮想通貨取引所で購入することが出来ないため、購入に手間がかかるのが難点です。しかし現在はマイナーな取引所でしか買えないため、価格が抑えられている可能性があります。
2018年3月にはオランダのNext.Exchang(ネクストエクスチェンジ)という分散型取引所への上場が決定するなど、随時上場していく可能性が高いです。そのため、手間はかかってしまいますが、今が買い時かもしれません。現在は大きな価格変動が無いため、一獲千金を狙う人にはあまり向いていない仮想通貨ともいえます。