仮想通貨の基礎知識

仮想通貨取引所のコインチェックの特徴と詳細

仮想通貨取引所「コインチェック」とは?

「コインチェック」とは、日本の仮想通貨取引所のことです。仮想通貨の取引所は現在14社ほどありますが、コインチェックは2017年度の取引高、アプリ利用者数共に日本で最も人気の高い取引所のひとつでした。


しかし2018年1月に仮想通貨NEMの流出事件を起こし、問題になりました。2度に渡り業務改善命令が出た後、現在は再発防止に向けて対策を講じている段階です。また同年4月6日には金融持株会社のマネックスグループ株式会社により買収され、完全子会社化されています。


2017年9月には「仮想通貨交換業者登録」の申請書を提出していますが、2018年4月現在いまだ登録には至っていません。そのため今は「みなし仮想通貨交換業者」となっていますが、企業の体質・体制の改善による、今後の登録が待たれます。

 

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仮想通貨取引所「コインチェック」の特徴について

複数の仮想通貨(暗号通貨)の取引ができる

仮想通貨取引所の中でも人気タレントを起用しCM等で話題になった「コインチェック」。

そもそも仮想通貨とは、電子マネー等の日本円の代替通貨とは異なり、世界共通で使える「デジタル通貨」の一種のことです。

 

英語ではCrypho(高度な暗号技術)tocurrency(通貨)、日本語では別名「暗号通貨」とも呼ばれています。誰から誰に仮想通貨が渡ったのか記録するトランザクション、その動きを全部記録するブロックチェーンという仕組みによって、仮想通貨は盗まれない様な仕組みになっています。

 

ビットコインが元祖ですが、この技術を元に作られたその他の仮想通貨のことを全て、アルトコインと呼んでいます。

 

仮想通貨の取引所は現在約14社ほどありますが、コインチェックは2017年度は取引高、アプリ利用者数共に日本で最も人気の高い取引所でした。現在は新規の登録をはじめ、一部の機能が停止されています。

 

その大きな特徴の一つとして、ビットコイン以外の、イーサリアムリップルビットコインキャッシュやライトコイン、ネムといった人気のアルトコインの購入が可能な点が挙げられます。この他にもダッシュやファクトム、ジーキャッシュといったこれからが期待される銘柄も。更にイーサリアムクラシックやリスク、オーガーといった全部で13の仮想通貨を取り扱っています。

Coincheckでんきというサービスを行っている

コインチェックでんき

 

さらに電気代をビットコインで支払うことが出来る、「Coincheckでんき」というサービスがあるのも特徴のひとつです。

 

コインチェックは水力や風力、太陽光やバイオマスなどの再生可能エネルギーも取り扱う丸紅新電力と提携。既存の電力サービスよりも1~7%割引率が高いため、電気代を節約することが出来ます。

 

また決済ができるだけではなく、電気料金の1%~7%をビットコインとして貯められる、「ビットコイン付与プラン」もあるのが魅力です。

 

この他にも国内4,200店舗で決済できるサービス「ビットコイン決済」や、ビットコインでチャージが出来る「バンドルカード」、ビットコインで寄付が出来る「Coincheck donation」があります。

 

バンドルカードはクレジットカード会社大手のVISAのプリペイドカードのため、安心して使えます。またビットコインの寄付は日本円の様に中央機関を介す必要がないため、国や金額を問わず寄付が可能なのも魅力です。

アルトコインの売買手数料が高い

コインチェックは基本的に仮想通貨の「販売所」ですが、販売所は販売元から手数料を取られるため、売買手数料が高くなりがちなのが難点です。

 

しかし、ビットコインに関してはパソコンから「取引所」にアクセスすることで、販売所よりも割安で購入することができます。これは株の売買等で使われる、「板」を想像するとわかりやすいでしょう。

 

コインチェックのスマホ画面ではトップページにリアルタイムで上部に売り注文、下部に買い注文が色分けされリアルタイムで表示されており、わかりやすくよう工夫されています。あえて取引所でのデメリットを挙げるとすれば、希望する数量のビットコインが売られていなければ、購入することが出来ないこと。

 

さらに取引所で売買する場合は値動きが激しいため、確実に売買したい場合は販売所で売買するという形で使い分けた方がよいでしょう。

パソコンでもスマホでも見やすい操作画面

またコインチェックは、パソコンでもスマートフォンでも使いやすい操作性も大きな特徴です。デザインもPOPでオシャレ、仮想通貨の購入も2クリックで終わってしまうほど簡単で、初心者でも馴染みやすい作りになっています。購入方法なども一から丁寧に、分かりやすく説明してくれていてとても親切です。

仮想通貨取引所「コインチェック」の各種手数料について

コインチェックの入出金にかかる手数料ですが、日本円での銀行振り込みは無料、USドルでの銀行振り込みは25USドル、海外銀行口座からの日本円の振込の場合2,500円かかります。※この他に振込手数料が必要です。

 

コンビニ入金の場合は3万円未満で756円、3万円以上30万円以下の場合1,000円の手数料が入金額から差し引かれます。クイック入金では3万円未満と3万円以上50万円未満の場合、コンビニ入金と手数料は同じです。ただし、50万円以上の場合入金額×0.108%+486円が入金額から手数料として差し引かれます。

 

この他日本円を出金する場合は400円、USドルは2,500円、ビットコインを借り入れする場合は一日0.05%の手数料を、借り入れ期間が終わった時にまとめて支払う様になっています。スワップ手数料はロングポジションを新規約定したとき、取引約定金額として(円)×0.04%、シートポジションの場合(BTC)×0.05%の手数料がかかります。

 

仮想通貨を通常入金する場合は無料ですが、ビットコインを高速入金する場合は0.002BTCの手数料が必要です。逆に仮想通貨を送金する場合、ビットコインやライトコイン、ビットコインキャッシュの場合0.001BTCの手数料がかかります。

イーサリアムとイーサリアムクラシックが0.01ETH、リップルが0.15XRPと比較的手数料が高めですが、コインチェックユーザー間であれば全ての仮想通貨の送金手数料が無料になります。

セキュリティーについて

ハッキング被害によって甘さが浮き彫りになる

コインチェックは2018年1月26日に仮想通貨流出事件を起こし、セキュリティーの甘さが露呈されました。仮想通貨流出事件の概要は、2018年1月26日午前2時13分からコインチェックが保有していた仮想通貨NEMの顧客資産がハッキングにより外部に送金。その後別の口座に移転され、約580億円にのぼるほぼすべてのNEMが不正に流出されました。

 

同日11時25分になってようやくコインチェック側がこれを把握。約30分後には次々に取引を停止し、利用者に告知を行っています。その後警視庁や金融庁に報告を行うと同時に、NEM財団やNEMの取引所に対し流出したNEMの追跡、売買の停止を依頼。

 

しかし上手く連絡が取れていなかった一部の取引所でさらに100億円ほどのNEMが交換されてしまいます。事件の影響によりほとんどの仮想通貨の入出金や売買、さらには日本円での出金が出来なくなり、一時利用者や報道陣、警察官等で本社ビルの前に人が詰めかける事態に発展。同日23時30分から記者会見を開いて事態を説明し、顧客に謝罪しました。

仮想通貨取引所「コインチェック」の評判・口コミ

フィードバック

2度目の業務改善命令、未だ犯人を特定できず

コインチェックは関東財務局より原因の究明や顧客への適切な対応、リスク管理を強化し責任の所在を明らかにすること、リスクの管理態勢を作り、再発防止策を講じることなどの業務改善命令が2018年1月29日に出されました。

 

同年3月8日に出された二度目の業務改善命令では経営体制を根本から見直すことや顧客保護の徹底、マネーロンダリング対策等の内容が盛り込まれました。この命令書によると、コインチェックが仮想通貨の各種リスクを軽く捉えており、更に取締役会においても顧客保護の認識が不十分だったと結論づけられています。

 

仮想通貨NEMが流出した原因は、まず犯人が複数のコインチェック従業員に充てた電子メールにマルウェアを仕込み、パソコン複数台を感染させます。そしてそれを元にNEMサーバーよりプライベートキー(秘密鍵)が奪われたことが原因と判明していますが、まだ犯人は見つかっていません。

 

しかし2018年3月20日には流出したNEMが、すでに約350億円他の仮想通貨に交換されていること等からNEM財団がNEMの追跡を停止。これは同財団は特定のNEMに「モザイク」と呼ばれる目印をつけて追跡していましたが、現在は事件とは関係の無い多数の口座に、流出したNEMが分散してしまったことが原因とみられています。

現在は一部の仮想通貨(暗号通貨)の取引を再開

コインチェックは事件を受けて外部の専門家を招いて新たにセキュリティを強化し、再開のめどがたったことから2018年3月12日に一部の仮想通貨の出金・売却を再開しています。

 

ツイッター等のSNSの反応を見ると、損害を被って怒りを隠しきれない人、逃げてしまったり責任を取らない社長も居る中、ちゃんと頭を下げ、責任を取ろうとしている姿に感心している人等反応は様々です。この他にも未だに犯人を逮捕することが出来ない、警視庁の捜査能力に憤っている人などもおり、今後の捜査の行方も気になる所です。

 

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